マツエクグルーを安全に使うための正しい知識をプロが解説！

マツエクグルーは刺激の強い商材なので、アレルギーの原因になる事があります。安全に使用する為には、種類別の特徴やトラブル回避の対策方法を知る事が大切です。この記事では、グルーの特性やトラブルの原因を解説します。

グルー	硬化速度	持続性
人気No１スーパーエチルB	約1秒～2秒	★★★★★★
人気No2スーパーエチルA	約1秒～2秒	★★★★★
人気No3速乾オールマイティーグレード	約2秒～4秒	★★★★☆

そもそもマツエクグルーとは？

グルーは、自まつげと、エクステを接着する為の商材です。主成分である、シアノアクリレートは、瞬間接着剤にも使われる程、接着力が強く、速乾性もある為、マツエクの施術に適しています。シアノアクリレートは、さらに2種類に分類され、エチルシアノアクリレートを主成分とするものは、エチル系グルー、ブチルシアノアクリレートを主成分とするものは、ブチル系グルーと呼ばれるのが一般的です。それぞれ特性が異なる為、体質やデザインによって使い分けられます。

エチル系グルーの特徴

硬化速度が速く、持続性が高いのが特徴です。粘度が低い為、固まりやすく、少量でも強く固定されます。施術時間が短縮される為、装着本数が多いデザインに最適です。また、ボリュームラッシュのファンが綺麗にセパレートした状態で、素早く固定される為、美しい仕上がりになります。このようにメリットがある一方で、ホルムアルデヒドの放散量が多く、ツンとした、独特のにおいがあるのがデメリット。刺激が強いタイプなので、取り扱いには、特に注意が必要です。エチル系グルーは使い勝手が良く、多くのサロンが取り入れています。一方で、アレルギーを引き起こしやすい為、過去に痒みや痛み等を経験した事がある方は、避けた方が良いでしょう。

≫ 【マツエク】バサバサまつげ？ならボリュームラッシュが最適

ブチル系グルーの特徴

ホルムアルデヒドの放散量が少なく、低刺激だと言われています。主成分のブチルシアノアクリレートは歯科医療でも使われる程、安全性が高い成分だからです。においも無臭に近く、独特のツンとした、においが苦手な方にもおすすめ。安全性が高い一方で、エチル系に比べて、強度や持続性が低いのがデメリットと言えます。これを解消する為には、量を多めにつける、接着範囲を広く取るといった対策が必要です。デメリットもありますが、アレルギーによりマツエクを断念している方でも、安全性の高いブチル系なら、かぶれ等の症状が出ない可能性があります。しかし、完全に無刺激というわけではないので、施術の前には、パッチテストを行うようにしましょう。

≫ マツエク施術前のパッチテストは絶対！その重要な理由とは？

完全に安全なグルーは存在する？

残念ながら、完全に無害なグルーはありません。なぜなら、低刺激と言われているグルーでも、主成分にシアノアクリレートが配合されている以上は、多少なりとも、ホルムアルデヒドが発生してしまうからです。また、グルーには、着色剤や増粘剤、その他にも様々な成分が配合されており、これらも、アレルギーを引き起こす可能性があります。もし、ホルムアルデヒドの放散量が少ない、低刺激グルーを使用しても、変わらずトラブルが起こる場合は、ノンカーボンタイプに変更するといった、対策方法に変えると良いかも知れません。全ての人が問題なく使えるグルーは、今のところありませんが、グルーによって刺激性や配合されている成分は違います。トラブルの原因を見極めて、自分に適したグルーを探すようにしましょう。

安全にマツエクをつけるためのポイント

グルーは、少なからず体に影響を与えてしまいます。しかし、知識を深め、安全性の高い商品を選ぶ事が出来れば、悪い影響は最小限に抑えられるはずです。具体的に、どのような事に気をつければ良いのかを確認していきましょう。

内容成分を確認する

グルーは雑貨扱いになるので、化粧品と違い成分表示義務がありません。その為、どのような成分で構成されているのかが、分からない商品も多く存在しています。逆に、表示義務がないにも関わらず、成分を開示している製品は安全性が高いと言えます。成分を自主的に公開しているという事は、製品に自信と責任を持っている証拠だからです。海外製のグルーの中には、日本では、刺激が強すぎるので使用されない、メチルシアノアクリレートが主成分になっている商材もあります。内容成分が不透明なグルーを使う事は、大きなリスクを伴います。安全にマツエクをする為には、配合されている成分を知る事は、とても大切な事です。

セルフマツエクは避ける

通販サイトでは、セルフマツエク用のキットが、数多く販売されています。しかし、グルーが、まぶたについてしまったり、ツイーザーで皮膚を傷つけてしまったりと、トラブルが多く、おすすめできません。マツエクは、一見簡単そうに見えますが、美容師免許を持つアイリストでも、ある程度の練習が必要な、高度な技術です。また、サロンで施術を受ける時は、両目を閉じている状態です。セルフだと、片目、もしくは両目を開ける必要があります。

≫ 市販でマツエクキットは売ってるの？グルーの購入場所を解説

パッチテストをする

トラブルを避ける為には、パッチテストをするのが最適です。事前に、アレルギーの有無を調べる事で、大きなトラブルを回避する事が可能です。初めて施術を受ける方はもちろん、長くマツエクをしている方も、定期的に受けるようにしましょう。なぜなら、ある日突然、アレルギーを発症する事も起こりえるからです。パッチテストにかかる費用は、サロンや検査の方法によって異なりますが、1,000円〜3,000円が相場になります。

パッチテストをして、安全に装着出来る事を確認してから施術に入りましょう。

マツエクトラブルの原因になるのはグルーだけじゃない

マツエクのトラブルで多いのは、やはりグルーによるものですが、他にも原因が考えられます。代表的な例を見ていきましょう。

金属によるアレルギー

マツエクではツイーザーと呼ばれる、医療用のピンセットを使用します。ステンレス製の材質が多く、金属アレルギーの方の皮膚に触れると、湿疹や、痒みを引き起こす事があるので、注意が必要です。ツイーザーはマツエクを掴んだり、自まつげを、かき分ける時に使用します。まぶたには保護テープが貼られている為、皮膚に直接触れる事はありませんが、かき分けの際に目の粘膜に触れてしまう事も、無いとは言い切れません。敏感肌の方や、金属アレルギーがある方は、ツイーザーが、肌への刺激になる事もあります。カウンセリング時に、必ず事前に申告するようにしましょう。

≫ ツイーザーとは？マツエクに必須！選び方や正しい使い方を解説

テープによる皮膚トラブル

グルーの付着や、ツイーザーの刺激を防ぐ為、まぶたに保護テープを貼りますが、これが原因となり、かぶれや痒み等の皮膚トラブルを引き起こす事があります。特に、肌荒れや傷などがある時は要注意です。より刺激を感じやすくなっている為、きちんと治ってから、施術を受けるようにしましょう。絆創膏などを貼った時に、かぶれやすい方は、カウンセリング時に相談すると良いですね。保護テープは、粘着力が弱く、医療用の安全性の高いものを使用します。しかし、皮膚の状態や体質によっては、皮膚トラブルを引き起こす事もあるので、皮膚に異常がある時は、施術を見送りましょう。

マツエクグルーを安全に使うための正しい知識をプロが解説！【まとめ】

マツエクグルーは、シアノアクリレートが主な原料の瞬間接着剤の一種です。速乾性があり、少量でも強力に固定される為、マツエクの施術に適しています。しかし、ホルムアルデヒドと呼ばれる、刺激性の強い物質が発生する為、取り扱いには細心の注意が必要です。ブチル系グルーは、刺激が少ない為、過去にグルーアレルギーを発症した事がある方にもおすすめ。エチル系グルーは、速乾性と持続性に優れている為、装着本数が多い方や、持ちを重視する方に向いています。トラブルを避ける為には、成分が表記されているものを使う、セルフマツエクは避ける、パッチテストを受ける、というのがポイント。完全に無害なグルーは、今のところありません。正しい知識を身につけ、安全にマツエクを楽しんで下さいね。